こんにちは。
シンノスケです。
投資家の皆さんは、PER20倍と聞いてどう感じますか?
私は以前まで、「それなりの成長株であれば何とか許せる」という感覚でした。
しかし今は、現時点で成長率が高い銘柄(年平均+20%程度)でもPER20%付近で購入するのは、かなり危険性が高いと考えています。
この変化は、投資で経験した損失が起因しています。
成長株と信じた2銘柄で損失を経験
損失銘柄① ジェイリース(7187)
売上、利益ともに前年比+20%アップを見通しで購入。
しかし貸倒引当金繰入額増加の影響で、利益面が大幅減。
株価も一気に下落してしまいました。
ちなみに現在の株価は348円(2019年5月7日時点)。
損失銘柄② アクアライン(6173)
こちらも当初、前年比で+16%の増収を見込んでいた銘柄。
修理依頼の入電が不調や、現場サービススタッフの増員が人員計画を下回ったこと等により売上が見込みより大きく下方修正したものです。
下方修正後に即売却したので、最悪の結果は免れました。(それでも約4万円の損失)
ちなみに現在の株価は1,665円(2019年5月7日時点)。
この2銘柄を通じて、会社の持続的な成長がどれだけ難しいかを思い知りました。
特に今は究極の人手不足時代。
以前より人材確保が難しく人件費も上げざるを得ない状況になっているので、その状況がより会社の成長を妨げる要因になっているように感じます。
偉大な投資家が語るPER
私が好きな投資家、ピーターリンチさんは著書の中でPERについてこう語っています。
もしPERが成長率より低ければ、それはバーゲン価格である。
仮に年率12%で成長する会社があるとして、そのPERが6倍なら大いに魅力的である。
一方、成長率が6%でPERが12倍ならこれは魅力に欠けるし、いずれ株価は下がるだろう。
一般的に、PERが成長率の半分だときわめて魅力的だし、PERが成長率の2倍なら非常に危ない。出典:ピーター・リンチ「ピーター・リンチの株で勝つ」
つまりPER20倍という事は、最低でも年平均成長率が20%以上無いと買い時ではないということです。
しかしピーターリンチはこうとも語っています。
すべてが同じだとすれば、20%の成長率でPER20倍の会社と
10%の成長率でPER10倍の会社なら、前者を買う方がいい。
これは何だか秘法のように聞こえるかもしれないが、成長企業の利益が株価を押し上げる要因であることを理解する必要がある。
出典:ピーター・リンチ「ピーター・リンチの株で勝つ」
これは一定期間同じ成長を続けた場合、
年平均成長20% ⇒ 企業A
年平均成長10% ⇒ 企業B
企業A | 企業B | |
1年目 | 1.10 | 1.20 |
2年目 | 1.21 | 1.44 |
3年目 | 1.33 | 1.73 |
4年目 | 1.46 | 2.07 |
5年目 | 1.61 | 2.49 |
6年目 | 1.77 | 2.99 |
7年目 | 1.95 | 3.58 |
8年目 | 2.14 | 4.30 |
9年目 | 2.36 | 5.16 |
10年目 | 2.59 | 6.19 |
上の表のようにA企業は10年経っても約2.6倍ですが、企業Bは6倍以上になります。
つまりPER20倍が保たれていた場合、株価も
企業A➡2.6倍
企業B➡6倍
上記の通りとなり、圧倒的に成長スピードが高い方がパフォーマンスが高いわけです。
ただ私の感覚としては、もし安定的に年10%を続けてくれそうな銘柄あったとして、その銘柄がPER10倍なら非常に良い投資先だと思います。
以前読んだ投資本にも書いてありましたが、収益が2倍になれば株価は4倍になるらしいです。
※勿論、今後も持続的な成長の見込みがある銘柄に限定されると思いますが。
PER20倍の銘柄であれば、成長スピードが遅くなった場合大きく株価が下落するリスクが高いですが、PERが比較的抑えられている銘柄であればその分下値リスクも限定的にすることができます。
やはり有望な銘柄を限りなく割安で買うのが正義
当たり前のことですが、今後大きく成長が見込める銘柄をできるだけ安く購入することが収益を大きく伸ばし、また損をするリスクを減らす一番の近道だと思います。
(例えば、年平均15%の成長が見込める銘柄をPER10倍付近で買う等)
最近2億さんの記事でも、同様なことが書かれていました。
もし手元資金に余裕があったとしても、割安な銘柄が見つからない場合は焦って売買せず、ここぞという時に買いを入れたいと思います。
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